ダーリンは外国人◆アルコール依存症克服チャレンジ

西洋諸国では、アルコール依存症は立派な病気であり、リハビリ施設も充実しています。外国人の夫との日本での生活は、何かとチャレンジばかりです。

警察へ・・・夫との面会

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面会で持っていってよいもの

夫が勾留されてから、警察の留置所ってどんな感じなのかしら・・・?と思い、経験者のブログなどを読んでいた。 

ごはんは当然美味しくなさそうだし、シャワーも何日かに一度しか浴びれなさそう、そしてテレビとかはないだろうから読み物、といってもきっと日本語のものしかないに違いない・・・

想像しているとだんだんかわいそうになってきて、数枚の下着やTシャツ、短パン、そして以前アラノンミーティングで買った本や、National Geographicなどの雑誌を少し持って行くことにした。

金属がついているとダメということで、柔らかい素材のショートパンツのゴム紐もとって(自殺とかに使われるといけないから取らないといけない)、しかもゴム穴も閉じてくださいというので、閉じてから持っていった。

 

留置所担当の人の一言でちょっと癒される

私が訴えたことで夫はここにいるのだから、恨みがましい顔で現れるに違いない・・・ここから出ても復讐にあったらどうしよう? などと思いを巡らせ緊張していた。

携帯電話は手前の箱に入れさせられる。 写真も録音も禁止である。

 

慣れないことで緊張の面持ちの私を気遣ってくれたのか、係の人が

とにかくね、彼は元気だよ。」

といってくれたことで、なんとなくホッとした。

警察の人たちは当然のことながら彼を4年前からただのアル中、暴力夫、どこかの街においてきて私と離せばよい、という認識でいる方たちばかりなので、私としては感謝の気持ちと、それじゃあ解決にならない、という気持ちの半々。 彼を普通に健康を気遣うべき人間扱いしてくれるたわいない一言が心に響く。

海外ドラマを見ていたら、DVの父親のことを語る娘が、「でもいつも嫌いじゃなかった。面白いときや優しいときもあったから。他人が思うほど単純じゃないの」と言っていたのに妙に共感する。

 

夫がドアの向こうから現れて、ガラスの反対側に座った。確かに元気そうで明るい様子にホッとして思わず涙が出てきてしまった。

すると、「どうして泣いてるの?」と。

あのね、人間の気持ちって複雑なんだよ。

 

それから、驚いたことに彼の口から真摯な言葉がいろいろ出てきた。

「お酒はやめるし、君がいいと思うことは治療もカウンセリングも何でもやる」

ちゃんと食べているか聞くと、唐揚げをランチで頼んだらしく(ランチだけはサイドオーダーができるらしい。その分、後でお財布から引かれるよう)、量が多すぎて、とっておくこともできないというので、全部食べたらほーら、こんなお腹になっちゃった、と。

なんだか拍子抜けしつつも、真摯な言葉が聞けたので満足感とともに、「早く釈放してあげなくちゃ」と思った。

だから検察から電話がかかってきても、一生懸命訴えたし、警察署の担当の刑事さんから「本当にいいんですか?家に入れるんですか?」と言われても、もう被害者としての気持ちは消えていた。

 

しかし・・・・

 

二日後にまた行ってみると、ちょっと様子が異なる。

次の日にまた検察に呼ばれているということを弁護士さんから聞いていたので、くれぐれも反抗的な態度や否認をしないように奥さんからも念を押してもらうといい、と言われ、それで面会しにいったのだが、すでになんだか嫌な感じ。

聞くと、その前の日、私の被害届(正式には私の口述を刑事さんがストーリー立てて書き上げたもの)を訳してもらって読んだらしく、その中にたくさんの嘘がある、という。

あそこには三発ぶったと書いてあるけど一発だし、などなど。

物事の順番も違って覚えているらしく、彼の言っていることのほうが真実とは違うのに。

どうやら、そう思い込んでいるとその考えから離れられないらしい。

酔っ払いとシラフの私とどっちの記憶が信頼できるのか?と思う。

 

あーあ、次の日の検察との面会がうまくいくのか、また不安になりながら帰宅した。

あんな態度で家に帰ってきてもうまくいくのか・・・?